今更ながら
CAGCONのメモ第2弾です。
SENG(Supporting Emotional Needs of the Gifted)を立ち上げた
アメリカのギフテッド界ではおそらく知らない者はいない(であろう)
臨床心理学者のDr. Webbがプレゼンターでした。
Dr. Webbは先週も僕さんのアカデミーでプレゼンされたのですが
日本時間では早朝だったため
私はベッドで横になりながらiPadで参加しておりました (^^;;
なんて失礼な保護者、、、
(時差もあるし、仕方なかったんですよ〜)
Dr. Webbのプレゼン内容は
CAGCONのものと学校でのものがほぼ同じだったため
こちらでまとめてメモしておきます。
**********
<緑字はプレゼン中のメモ>
【ギフテッドに関する誤解】
*すべての分野で能力が高い。
*一般の教育で十分である。
*能力が高いため特別な支援がなくても(=放っておいても)伸びて成功する。
*誰かに「変わっている」と指摘されるまで本人は違いに気づいていない。
*学校では常に能力を発揮し、その才能を見せる。
*ほかの生徒の模範や手本になる/されることが好きだ。
*大人が継続的にプッシュしているからこそ最高の成果を出せている。
*精神年齢と認知能力/知能が比例している。
*とても育てやすく、家族はとにかく子の才能に価値を置いている。
*子どもはすべてギフテッドだ。
←すべての子がスペシャルであることに間違いはない。しかし、すべての子がギフテッドではない。
【育てているなかでぶつかる12項目】
*うちの子は本当にギフテッド?(特徴・特質)
*複雑化した現代の子育て。
*子に適した教育。
*コミュニケーションと適した子育てへのアプローチ。
*ヤル気と低達成。
*しつけと自己鍛錬。
*きょうだい?ひとりっ子?
・きょうだいのうち1人がギフテッドである場合、ほかの子たちも(レベルの差こそあれ)ギフテッド(and/or タレンテッド)である可能性が高いため要注意!
*知人、友人、仲間。
・ギフテッドの場合、友情に年齢は関係ない。又、数でなく質に重点を置くこと。1人でも仲間がいれば最高。オンラインの仲間だって構わない。
*強烈感、ストレス、完璧主義。
*不幸感と鬱。
*型破り、価値観、ユニークネス。
*誤診と2e。
【4タイプのギフテッド】
←雑に分けて…の4タイプ
*ハイアチーバー
*社会的リーダー
*創造性の高いインテリ
*反抗者
【4つの根本的特徴】
*They see the world differently. 異なった見方をしている。
*They do things differently. 異なったやり方をする。
*They do things intensely. 強烈にやる。
*But their judgement lags behind their intellect. 精神面と知能面に差が生じている。
・この差は年をとればだんだんと縮まってくる。
【ギフテッド・チャイルドの特徴】
皆がすべてにあてはまるわけではない。
*年相応でない豊富な語彙。
*年相応でない複雑な言いまわし。
*言葉の微妙なニュアンスを理解。
*長時間に及ぶ
驚異的な集中力、と継続力。(関心事のみ)
・ギフテッドはよくADHDと間違われるが、見分けるポイントは、この集中力。ADHDの子達は、いかなることにも集中ができない又はもたない。一方ギフテッドは、自分の関心がない事柄(例えば学校の授業や興味ない話題など)には退屈して動きまわったりするかもしれないが、自分の関心事となると驚異的な集中力を見せる。TVやネット、ゲームの際の集中は(ギフテッドであろうとADHDであろうと)あてはまらない。
*感性と行動の強烈感。
Overexcitabilities。
*幅広い関心事。
(中略=私のミスで情報が抜け落ちてしまった。涙)
*年齢にそぐわない速さで学ぶ。年相応の繰り返し学習も要らない。
*独学で読み書きを習得。(幼児期〜園児期)
*素晴らしい記憶力と、その情報の保持力。
*不思議なユーモア。
*込み入ったルール作りが好き。
自作ゲームや、生活面でも。
*イマジナリー・フレンズ(架空の友達)と遊ぶ。(幼児期)
【ギフテッドの全体像、学業、情緒、交流に影響を及ぼす4大要素】
*ギフテッドネスのレベル
・マイルドなギフテッドとPG(超ギフテッド)では何から何まで違ってくる。
*不均衡な発達
*Thinking styles(思考スタイル)
*OE(Overexcitabilities)(強烈さ)
ギフテッドネスのレベルが高ければ高いほど(本人のあり方、日常生活、学業、情緒、交流その他すべてが)そのギフテッドネスに更に影響される。
【思考スタイル】
*Auditory-Sequential
・言語での説明を好む。言葉を使って覚える。
・情報を系列的にプロセスする。一つずつ作業にあたる。
・理論的に案を出す。分析作業が好き。
・具体的思考作業を好む。きちんと計画された学び体験が好き。
・定められた場所、定められた教材で学ぶのが好き。
・事実や細部を学ぶほうが好き。
・学びに対して真剣にアプローチする。
*Visual-Spatial
・視覚的な説明を好む。イメージで覚える。
・情報を全体的にプロセスする。マルチタスクが得意。
・直観的に案を出す。合成作業が好き。
・抽象的な思考作業を好む。開放的かつ流動的な学び体験が好き。
・その場にあるもので学ぶ。自分なりの(学び)法則を確立する。
・全体像を得るほうが好き。
・遊びながら学びにアプローチする。
・学校という場で好まれる生徒や学校というシステムのなかでやっていける生徒はAuditory-Sequentialの子達である。しかしいわゆるnerd(=ガリ勉?)で、いじめられっ子も多い。一方nerdの家族はnerdであることが非常に多いため、理解者やロールモデルも得やすい。
・誤診されやすい生徒はVisual-Spatialの子達が圧倒的に多い。学校でも問題児のレッテルを貼られやすく、低達成(=落ちこぼれ)やドロップアウトしていく率も高い。
・面白いことに、正反対の思考スタイルの相手とカップル/夫婦になるケースが多い。
【Overexcitabilities】
*Intelectual
(多読、強い好奇心、質問攻めにする、集中する、内省、理論的思考)
*Imaginational
(想像遊び、スピリチュアルで想像的な思考、鮮明なビジュアル・メモリー、白昼夢、大袈裟、メタファー好き)
*Emotional
(特異な感受性とリアクション、他者への共感、臆病感とシャイネス、恐れと不安感、新しい環境に馴染みにくい、感情の強烈さ)
*Psychomotor
(特異な熱狂、早口、強迫的なおしゃべり、過剰なエネルギー、チックや貧乏ゆすりなど神経性の癖、衝動的な行動)
*Sensual
(覚醒された感性、
五感による感覚的よろこび、鋭過ぎる感覚による苦痛
例えば食べ物や場所などを避けたがる)
【高い能力、才能のデメリット】
*不均衡な発達と周囲の期待。
*精神面が知能に追いつかない。
*低達成。
*退屈と怒り。
*友達との問題。
*きょうだいとのライバル関係。
*帰属感/所属感。
自分の居場所はどこ?
*理想の追求と皮肉癖。
*教師や親とのバトル。
*ストレスと完璧主義。
*誤診と2e。
*健康問題。
・アレルギーや喘息、食べ物や薬に過敏。
なぜか多い。
・反応性低血糖。
おやつに高タンパク質を頻繁に摂取すると良い。
・アルコールやドラッグに依存。
*
Existential depression。
《質疑応答の抜粋》
*ギフテッドであることがわかるのが(10歳を過ぎてしまっても)遅過ぎるということはない。
*ギフテッドを育てているなかで、自分もギフテッドだと気づく親は多い。経験上、ギフテッドの親も(無自覚だったり認めなかったりするが)大抵ギフテッドだ。
*Giftedness goes all the way.(ギフテッドネスは生涯続く。)勉強や受験、進学をやめることはできるが、
"ギフテッドをやめる" ということはできない。
*ギフテッドのサポートのない国では、残念ながら自分達でサポートしていくしかない。私達も海外でのサポートを計画している。アジアでは、確か香港で始める予定だったと思う。
*経験豊かな小児科医や精神科医、心理学者、心理士、教師でも、ギフテッドを専門にしていなければ、ギフテッドに関してはまったくの素人だ。相談するなら "ギフテッドを専門にしているプロ" に相談すること。あるいはギフテッドに関して学ぶ気持ちのあるプロと共に学んでいってもいい。そのプロが学びに対して謙虚であれば不可能ではないはずだ。
*ギフテッドにおいて、2eであるケースのほうが比率が低い。
カクタス通信にご訪問くださりありがとうございました。
お帰りの際にバナーを押していただけますと明日こそ部分断捨離します。
よろしくお願いいたします m(_ _)m
にほんブログ村